2024年ベストアルバム(日本)(50-1位)

年間ベスト

2024年にリリースされ、試聴した148枚の日本のアルバム。

その中で個人的に「特に良かった」と思えるアルバムを50枚、順位をつけて取り上げます。

また記事の最後にはプレイリストも置いていますので、そちらもぜひ活用頂ければ。

50位 – 41位

  1. 圏外 (TORIENA)
    ・ジャンル: エレクトロポップ
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作詞/作曲/歌からアートワークまで全て自らこなすプロデューサーの10作目。これまでのテクノを基調とした音楽に、本作ではシューゲイザーも
  1. nayba (COVAN)
    ・ジャンル: Hip-Hop
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名古屋市南区のHip-Hopクルー「D.R.C.」所属のラッパーの1stアルバム。日常と地続きのリリックと共に、ビートもどれもメロウで格好いい
  1. Liquid Yellow Portraits (Shingo Suzuki)
    ・ジャンル: ジャズ/Hip-Hop
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Ovallのベーシストの16年ぶりとなるソロ2作目。ジャズミュージシャンたちと共に5lackなどラッパーも多数参加、アーバンな空気感に満ちている
  1. OPEN TODAY (倉地久美夫)
    ジャンル: アヴァンフォーク

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80年代から活動する福岡のSSWが演奏からアレンジまで自身で多重録音で作り上げた8作目。日本の土着的な空気を纏った、異形のフォークロック

  1. escape scape(EP) (Akito Tabira)
    ・ジャンル: アンビエント
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長崎市を拠点にアンビエント制作やテクノ系のDJで活動する音楽家のEP。電子音と生音が混じり合った音像がとても心地よくて癒される
  1. あなたの骨が、オパールにかわる頃 (Jun Futamata)
    ・ジャンル: SSW(女性)
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アイスランドのシガーロススタジオで録音した2作目。北欧のミュージシャンやSalyuなども参加、荘厳な音楽の中、歌声を楽器のように響かせる
  1. 恋愛 (入江陽)
    ジャンル: SSW(男性)
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東京出身のSSWの7年ぶりとなる5作目。ネオソウルなどの色合いと共に、「恋愛」をテーマにした本作は、これまでよりも歌心に満ちていてメロウ
  1. Two Lands (Meadow & 田辺玄)
    ・ジャンル: コンテンポラリーフォーク
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女性SSWのmaikaのソロプロジェクト「Meadow」とアコギ奏者の田辺玄によるデュオの1作目。二人の歌とギターに様々な楽器、秋が合いそうな音楽
  1. Dos Atomos (Dos Monos)
    ・ジャンル: Hip-Hop
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3人組Hip-Hopユニットの3年ぶりとなる4作目。第二期となる本作では、ロック色を増したバンドサウンドで目まぐるしくプログレ的に展開していく
  1. Love Flutter (パソコン音楽クラブ)
    ジャンル: テクノポップ
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大阪出身の柴田碧と西山真登からなる音楽ユニットの5作目。柴田聡子など豪華なゲストボーカルを迎え、ダンスミュージックの高揚感に溢れている

40位 – 31位

  1. カリンEP) (原田知世)
    ・ジャンル: J-POP
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22年にデビュー40周年を迎えた歌手のミニアルバム。プロデュースは伊藤ゴローで、アコースティックなサウンド、透明感のある歌声に癒される
  1. EXTRA (トリプルファイヤー)
    ・ジャンル: ポストパンク
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都内を拠点に活動する4人組バンドの7年ぶりとなる5作目。ファンキーでグルーヴを増したサウンドに、シュールで脱力感のある歌が哀愁を誘う
  1. Song Symbiosis (トクマルシューゴ)
    ・ジャンル: インディーポップ
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東京都出身の音楽家の8年ぶりとなる7作目。膨大な数の楽器の演奏やフィールドレコーディングを一人で多重録音、あらゆる音がポップに収束する
  1. Sparrow’s Arrows Fly so High (すずめのティアーズ)
    ・ジャンル: フォーク/民謡
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佐藤みゆき&あがさ、二人の女性歌手による民謡ユニットの1作目。日本やブルガリアの民謡を現代的なアレンジと共に、二声で豊かに表現する
  1. 流れとよどみ (フジワラサトシ)
    ・ジャンル: SSW(男性)
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東京を拠点に活動するSSW/ギタリストの2作目。多彩なアコースティック楽器を配した室内楽に、朴訥としたボーカルがロマンティックに響く
  1. GRAND POP (PAS TASTA)
    ・ジャンル: J-POP/EDM
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先鋭的な音楽で知られるSSW/プロデューサーの6人組による2作目。雑多なジャンルをポップに纏めたこの音楽こそ、「J-POP」とラベリングしたい
  1. OVER (三浦大知)
    ・ジャンル: R&B
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名盤『球体』から6年ぶりとなる8作目。全10曲34分と前作と比べてコンパクトながらも、ダンサブルなトラックが詰まった本作は非常に濃密
  1. Hotel New Yuma (安部勇磨)
    ・ジャンル: SSW(男性)
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バンド「never young beach」のボーカル/ギターのソロ2作目。架空の南国ホテルのテーマ曲集というコンセプトで、細野流エキゾを彷彿させる音楽
  1. Botanical (plant cell)
    ・ジャンル: シューゲイザー
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slowdiveのトリビュートにも参加したバンドの3作目。花や植物をテーマとした「フラワーゲイズ」を掲げ、爽やかでドリーミーな轟音を響かせる
  1. Awai – あはひ – (Colloid)
    ・ジャンル: ポップ/民謡
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「たゆたう」のメンバーらで結成された女性5人組ユニットの4作目。ポリリズムやポリフォニーを交えた、トライバルで祝祭感に満ちた音楽

30位 – 21位

  1. 世紀のうた・心のうた -服部良一トリビュート (V.A.)
    ジャンル: ポップ
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戦前と戦後の日本でポップス音楽の先駆者として活躍した作曲家/編曲家、服部良一のトリビュートアルバム。数々の名曲を大胆な解釈で蘇らせる
  1. cut (e) vol.1 (V.A.)
    ジャンル: J-POP
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  1. cut (e) vol.2 (V.A.)
    ・ジャンル: J-POP
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「カワイイ×カッティング」をテーマにしたコンピ盤の第一弾/第二弾。ギター演奏は全て小林ファンキ風格で、コンセプトの勝利とも言うべき名企画
  1. The Way I See You (Ålborg)
    ・ジャンル: インディーロック
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横浜の5人組バンドの1作目。英詩のボーカルも相まって、USシンディーシーンにも繋がるようなフォーキーで爽やかなサウンドが心地良い
  1. OTO (オト) (COMA-CHI)
    ・ジャンル: Hip-Hop
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Hip-Hop黎明期から活躍する女性ラッパーが箏奏者のASUKAを和楽器ディレクターに迎え、和楽器とHip-Hopの融合を図った意欲作。歌唱力も凄まじい
  1. 金星の声(EP) (高井息吹)
    ・ジャンル: SSW(女性)
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ピアノ弾き語りで活動する東京都出身のSSWの3rd EP。ピアノやチェロなどの楽器にボーカルや電子音響が溶け合う、瑞々しくドラマチックな一枚
  1. Contact (角銅真実)
    ジャンル: チェンバーフォーク
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ceroや石若駿との活動で知られる打楽器奏者/SSWの4年ぶりとなる4作目。ミニマルに奏でられる音色や歌声が重なり合い、オーガニックな味わいも
  1. Lifescape (Taka Nawashiro)
    ・ジャンル: ジャズ/フュージョン
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NYでも活動していたジャズギタリストがNYと東京の人脈で作り上げた2作目。フュージョンの爽やかなサウンドを基調に、女性ボーカル曲なども
  1. Into My System Live (Sara Wakui)
    ・ジャンル: ジャズボーカル
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作曲家/鍵盤奏者の和久井沙良による2ndアルバム『Into My System』リリース後のツアー収録のライブ盤。バンドによる白熱の演奏が詰まっている
  1. mukuge (鈴木真海子)
    ・ジャンル: SSW(女性)

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女性2人組ラップユニット「chelmico」の片割れのソロ2作目。アコースティックを基調としたジャジーで柔らかいサウンド、自然体ながらもメロウ

  1. 春彦 (天国注射)
    ・ジャンル: オルタナティヴ
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大阪・難波ベアーズを拠点とする4人組バンドの1作目。がなり立てるようなボーカル、ポストパンク/ハードコア系の鋭利な演奏にテンションが上がる

20位 – 11位

  1. Chance (Hedigan’s)
    ・ジャンル: ロック
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バンド「Suchmos」のYONCEを中心とする5人組バンドの1作目。Suchmosの都会的イメージから一転、サイケでレイドバックしたサウンドが魅力
  1. Super Legend (阿部芙蓉美)
    ・ジャンル: SSW(女性)
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北海道出身の女性SSWの実に11年ぶりとなる4作目。シンプルで研ぎ澄まされたサウンド、囁くような歌声、生々しくも温かさを感じさせる一枚
  1. 機械仕掛けの果実 -再構築音源集- (Minuano)
    ・ジャンル: ポップ
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尾方伯郎とLampの榊原香保里による音楽ユニット「Minuano」のこれまでの楽曲をリアレンジした作品集。ボサノバやソフトロックの夢心地な音楽
  1. 飛来者 (カブトムシ)
    ・ジャンル: ロック
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東京藝術大学出身の4人組バンドの2作目。メンバー全員が作詞/作曲を担当したという楽曲には、懐かしさや荒々しさとともに洗練も感じられる
  1. You & I (さよならポニーテール)
    ・ジャンル: J-POP
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5人のボーカルと5人のソングライターからなる覆面ユニットの10作目。楽曲はバラエティ豊かながら、どれもがポップスとして輝いている
  1. 熱のあとに Original Soundtrack (岡田拓郎)
    ・ジャンル: サントラ
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山本英監督の映画『熱のあとに』のサントラ。元「森は生きている」の岡田拓郎による、静謐なアンビエント。マスタリングはジム・オルーク
  1. 自然とコンピューター (OGRE YOU ASSHOLE)
    ・ジャンル: サイケデリック
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4人組バンドの5年ぶりとなる8作目。クラウトロックを彷彿させるアナログシンセによるループ、クールでサイケデリックなダンスミュージック
  1. ネビュラロマンス 前篇 (Perfume)
    ・ジャンル: シンセポップ
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結成25周年を記念に「架空の映画のサントラ」というコンセプトで作られた9作目。YMO的なレトロフューチャー感がたまらない。続編も楽しみだ
  1. Your Favorite Things (柴田聡子)
    ・ジャンル: SSW(女性)
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北海道出身のSSWの7作目。フォーク路線から一転、岡田拓郎によるR&B/Hip-Hop風のビートを強調した洒脱なサウンドで、新境地をみごと開いた
  1. Verse of the Kool (S.A.R.)
    ジャンル: R&B/ソウル

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音楽から映像やアートワークまで自らこなす6人組クルーの1作目。ブラックミュージックを一身に吸収した音楽性、ソウルフルなボーカルも素敵だ

10位 – 1位

  1. だけど、わたし、アイドル (文坂なの)
    ・ジャンル: J-POP
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大坂を拠点にフリーランスで活動するソロアイドルの1作目。艶やかな歌声、昭和ポップス/シティポップを令和にアップデートした珠玉のサウンドが光る
  1. Cycle (H TO O, H.Takahashi and Kohei Oyamada)
    ・ジャンル: アンビエント
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H.TakahashiとKohei Oyamadaのアンビエントデュオの1作目。UKロンドンのテクノレーベルから出た本作は、ミニマルでクラブ音楽的な要素も
  1. クヴェールと貼箱 (綿菓子かんろ)
    ・ジャンル: J-POP

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作詞/作曲から演奏まで幅広く手掛けるVtuberの2作目。次々と音楽が忙しなく移り変わる様はプログレ的で、同時にポップスの多幸感/親しみやすさも

  1. flower rhapsody (さくらみこ)
    ・ジャンル: J-POP
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ホロライブ所属のVTuberこと巫女アイドルの1作目。6年間の活動を経てファンに向けた歌詞とともに、その音楽はポップスの魔法に満ちている
  1. 外が明るすぎて(EP) (ゆうれい)
    ・ジャンル: コンテンポラリーフォーク
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白と枝、浮、松井亜衣からなる女性3人組ユニットの1st EP。アコギによる演奏、3人の囁くような歌とハーモニー、木漏れ日のように暖かい音楽
  1. Botanic (Yuka Akatsu)
    ・ジャンル: ポストクラシカル
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群馬県出身のピアニストが全て即興で演奏した1作目。風や光の揺らぎを感じさせるような穏やかで繊細な演奏で、残響が空間に溶けていく
  1. wood mood (藤原さくら)
    ・ジャンル: SSW(女性)
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福岡県出身のSSWの5作目。石若駿をサウンドプロデュースに迎え、ジャズミュージシャンが多数参加した本作は、シックな雰囲気で貫かれている
  1. Evil Does Not Exist (石橋英子)
    ・ジャンル: サントラ

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濱口竜介監督の映画『悪は存在しない』のサントラ。石橋英子がライブ用の映像を依頼したことで始まった映画で、音楽のみでも感情に訴えかけてくる

  1. soraya (soraya)
    ・ジャンル: ポップ

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ピアニストの壷阪健登とベーシスト/ボーカルの石川紅奈によるユニットの1作目。ジャズ畑の二人による、軽やかながらも深みのある「うたもの」

  1. しゅー・しゃいん (寺尾紗穂)
    ・ジャンル: SSW(女性)
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東京都出身のSSWの11作目。一曲目からラストの加川良の『こんばんはお月さん』のカバーまで、ピアノ弾き語りによる真っすぐな歌に心を打たれる

プレイリスト

選出した50枚から一曲ずつ、下のプレイリストで纏めています。なお、Apple Musicこちらからご視聴いただけます。

最後に

「年間ベスト」を考える際、「今後も繰り返し聴きたいか」を念頭に入れて選んでいます。

もちろん順位自体は恣意的なもので、ここで選んだ50枚はどれもよく聴き返したものです。

今年は国内外で「アンビエントの名盤」が多く、そうした作品に癒されました。

20年代も後半に差し掛かっていますが、今年もまた素晴らしい音楽に出会えたらと思います。

最後までお読み頂き、
ありがとうございました。

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