本記事では、ツイッターの企画「非英語圏オールタイムベストアルバム」で102位内から漏れた作品を203位から紹介していきます。
はじめに
2年前にツイッターで邦楽/洋楽のランキングが流行った時、それ以外がやりたいと「非日本語圏/非英語圏」のランキングを立ち上げました。
そしたら思った以上に反響があり、下記ルールで最終的に169名の方々が参加。
集計時のルール
- アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、アイルランド、ニュージーランド、日本を除く国の音楽を対象
(ジャマイカなど一部例外あり) - 上記の国でもアイリッシュ音楽やカナダのフランス語の音楽など企画の趣旨に合うと思われるものは選択可能
- 5枚から最大30枚までアルバムを選び、1-30位で順位をつけて投票
- 採点は1位が30点、2位が29点、…30位が1点という形で行う
- 1アーティストは3枚まで、ジャンルは西洋クラシックでなければ何でも可
- 投票期間:4/24-5/8の2週間
その後、集計結果をもとに102位-1位まで発表、集計結果については下記の記事とTogetterで纏めています。
結果については大満足なものの、範囲が広すぎた事で票が割れまくり、僅差ながらも102位内に入らなかった作品が多数ありました。
どれも入ってもおかしくない名盤ばかりで、これらを発表しないのはあまりに勿体ないと思い、ランクインしなかった100枚(203-103位)の紹介記事を今更ながら書き上げました。
私も初めて目にするマニアックなものも多数あり、上位102-1位にも勝るとも劣らない作品ばかりなので、お読み頂けますと幸いです。
ジャケ画像をクリックで
その音楽のリンクに飛びます
203位 – 189位
新約聖書のヨハネの黙示録を題材にした本作を最後にバンドは解散、ヴァンゲリスはソロに活動を移す
ミックジャガーやヴァンモリソン、スティングなどの大物ゲストを呼んで歌うアイルランド民謡
デヴィッドボウイの『レッツダンス』に触発され作った15枚目のアルバム。娘のシャルロットとのデュエットが近親相姦を連想させる内容で物議を醸した
ジャズギタリストのジャンゴラインハルトとヴァイオリニストのステファングラッペリ、本作は二人の巨匠による最後の共演を収めたもの
映画のサントラに使われたオーケストラとの共演のA面と、20分にも及ぶインプロビゼーションのB面
フラメンコをベースに、ファンクやヒップホップなど様々な音楽をミックス。同名のライブ盤も必聴
脱退したアンドレの代わりに新たなボーカルのエドゥファラスキを迎え、生まれ変わった4作目
ツインキーボードのシンフォニックなサウンドとイタリアならではのカンツォーネボーカルが特徴の一作目
近年再評価される親指ピアノ奏者・フランシスべベイの82-84年の曲を集めたサイケデリックな一枚
実験性とポップネスを兼ね揃えた3作目。矢野顕子など日本の音楽が好きと公言し、中には日本語の曲も
00年代のロックンロールリバイバルの中で登場した、60年代風で初期衝動溢れるデビューアルバム
プロデューサーに久保田麻琴を迎え、細野晴臣の「ジャパニーズ・ルンバ」や坂本九の「上を向いて歩こう」などを収録
それまでのキュートでポップな音楽から一転、ダークでノイジーなデジタルサウンドを導入した4作目
ロック音楽の楽器と韓国の伝統的な民族楽器を組み合わせたポストロック/メタルバンドの3作目
大ヒット曲「Dynamite」を収録した本作では、音楽だけではなくコンセプト、構成、デザインなどの制作全般にメンバー自らが参加
188位 – 180位
アルゼンチン音楽の重鎮・スピネッタの実質2枚目のソロで知られる本作、ローリングストーン誌の「アルゼンチンロックベスト100」の1位にも選出された
メロディアスかつスピーディーな演奏で、前作以上のヒットを記録した2作目
オランダのキーボードトリオによる、クラシックとロックの融合を図った2作目。邦題は「鳥人王国」
数多くのメディアにて2018年ベストに選出された、メロウでエレガンスな2ndアルバム
MVで世界的に大ヒットした「Take On Me」を収めた、スリーピースバンドのデビューアルバム
ブラーなども引き合いに出されるスウェーデンのバンド、2枚目にしてラストアルバムとなった
チェロやホーンセクションなど6人編成による、様々な民族音楽を混ぜ合わせたジャンルレスな4作目
ベネズエラ出身ロンドン在住の奇才による4作目。ビョークやソフィーなどの豪華ゲストが参加し、グラミー賞にもノミネートされた
バンド第二期のラストになった、超絶技巧とともにユーモアが貫くジャズロックの一枚
179位 – 167位
サンバを軸にロックやソウルやファンクを混ぜ合わせ、後にサンバロックと呼ばれる音楽を開拓
現代アルゼンチン音楽の最重要人物が数々の豪華ゲストを迎え、7年の制作期間を費やしたソロ作
コルドバ出身のシンガーソングライターによる、歌とギターを基調とした繊細で美しいサウンド
ハードコアパンクながらもジャズや電子音などを取り入れて前衛性を増し、3作目にしてラストアルバムに
キングクリムゾン的なメロトロンで北欧の暗鬱な音世界を表現する、緊張感溢れる2ndアルバム
デメトリオの独特のボーカルやバンドの超絶技巧はそのままに、キャリアの中で特に聴きやすい3作目
5作目にして初めて故郷のアイスランドを離れてレコーディングし、よりアコースティックな仕上がりに
”静寂の次に最も美しい音”を標榜するECMから出た、ペルトの作品の中で最も音数が少なく静かな音楽
怒涛のマシーンビートと絶叫ヴォーカルが炸裂する、ケニアの二人組による暗黒電子音楽
意図的に起こした針トビのノイズをサンプリングし、再構築する「グリッチ」の手法を生み出し、これ以降のエレクトロニカに大きな影響を与えた
コケティッシュな歌い方やアフロやカリブが混じったファンキーな演奏が浮き立つ、バハマ録音の2作目
「ヨーロッパのコルトレーン」とも呼ばれたヤンガルバレクのサックスやボボステンソンのリリカルなピアノによる演奏。20分に及ぶラスト曲は圧巻
北欧ポップの新世代として注目を集める歌姫による、前作の続編となる3作目。ドリーミーなサウンドはそのままに、環境破壊などへのメッセージも
166位 – 157位
“トルコのジョーンバエズ”のデビュー作。プログレやサイケの要素を取り入れ、唯一無二のサウンドに
マグマの3作目にして、合唱団が加わるなど独自のサウンドを確立させた代表作。全トラックを通して一曲の構成となっている
解散の翌年に再結成して出した7作目。ソウル色を増し、これまでより親しみやすいサウンドに
「アルゼンチン音響派」の歌姫が演奏も全て自分でこなし、初の完全プロデュースとなった6作目
「心地良い音」を意味するタイトル通り、アコースティックギターに絡む声や電子音が心地良い4作目
アフロビートの創始者、フェラクティの末っ子による2作目。プロデューサーはブライアンイーノ
ミナス出身の人気ギタリストによる、代表曲を多く含んだ2ndアルバム。盟友のパットメセニーも参加
ポーランドを代表するピアニストが二本のマイクだけで録音した、「海」をテーマにした組曲
叙情的なメロディーやエモーショナルなボーカル、侍のジャケが特徴的なデビューアルバム
「アラビアンナイト」をテーマとした組曲形式で、キャリア最高峰とも名高い傑作
156位 – 150位
現代ブラジル音楽をリードする重要人物3人が作曲/演奏でともに力を合わせた夢の共演作
前作を出した1980年から40年ぶりの3作目。前衛的な作風はそのままに、22曲収録の2枚組
一曲目はアントニオ・カルロス・ジョビンが作曲し、ヴィニシウス・ヂ・モライスが作詞し、ジョアン・ジルベルトが歌った。ボサノバはここから始まった
デビューアルバムが母国で爆発的ヒットに、20歳でアイスランドで最も成功した歌手の一人になった
全曲イタリア語で歌われるこの2作目を英語歌詞にして翌年に出したものが、バンドの代表盤として名高い『幻の映像(Photos of Ghosts)』である
ブルガリアの民族音楽である女性コーラスを15年かけてまとめたアルバムで、日本でも大きく売れた
シンセベースと人力ドラムと官能的なボーカルによる、シンプルながらも耽美で快楽的な3作目
ここまで
現時点(203-150位)で、ここまで登場した作品を国ごとにまとめてみると
国 | 作品数 | 合計点 |
---|---|---|
ブラジル | 7 作品 | 427 点 |
フランス | 6 作品 | 356 点 |
スウェーデン | 6 作品 | 348 点 |
アルゼンチン | 5 作品 | 301 点 |
イタリア | 4 作品 | 235 点 |
ノルウェー | 3 作品 | 180 点 |
ドイツ | 2 作品 | 126 点 |
アイスランド | 2 作品 | 125 点 |
なかなか良い感じにバラけていますね。
続きの149-103位はより波瀾万丈になりますので、ぜひ楽しみにして頂けますと幸いです。
続きの149-103位は
こちらになります
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